映画『アップグレード』あらすじ(ネタバレなし)

主人公グレイ・トレイスはある日、妻と共に謎の組織に襲われる。争いの結果、最愛の妻を失い、自身も全身麻痺の重症を負ってしまう。車椅子での生活を余儀なくされる中、主人公はIT企業の科学者から、「STEM」と呼ばれる最新のAIチップを人体に埋め込む提案を受け、承諾する。手術の結果、「STEM」のおかげで主人公は再び体を動かすことができるようになる。しかし、主人公が手に入れたのは体の自由だけではなかった。ひとたび「STEM」に身をゆだねると、超人的な身体能力を発揮できるようになったのだ。さらに、「STEM」は人格を持っており、主人公の脳内に語りかけるようになる。主人公は妻を殺害した組織に復讐を誓い、「STEM」と共にに謎の組織に戦いを挑むのだが...

映画『アップグレード』の魅力② よく練られたストーリー

主人公のグレイと妻のアシャは、自動運転で帰路に着こうとしていた。しかし、車に搭載された人工知能の暴走により、交通事故を引き起こしてしまう。

さらに悪いことに、その現場に複数の謎の男達が現れ、二人に暴行を加える。グレイは抵抗するものの、背中を撃たれて動けなくなる。そんな彼の隣で、アシャも銃に打たれて息絶えた。

首から下が麻痺したグレイは車椅子生活を余儀なくされる中、事件の犯人を特定するために警察に向かう。

しかし、警察には犯人の特定ができないことを知り、彼は絶望の淵に追い込まれ、自暴自棄になっていった。

そんな中、彼のもとを訪れたのはIT企業の社長であるエロンという男だった。

彼はグレイに対して、「STEM」と呼ばれる最新のAIチップを人体に埋め込む提案をする。このチップさえあれば、グレイの身体は自由に動くようになるのだという。

グレイは悩み抜いた末にその提案を受け、すぐに手術が始まった。

無事手術は成功し、「STEM」のおかげで、彼は車椅子から立ち上がることができた。

引用元: twitter 映画『アップグレード』公式

映画『アップグレード』ストーリー(承)

グレイが自宅へ戻ると、頭の中で声が聞こえた。

突然脳内に語りかける声に困惑を隠せないグレイだったが、その声の主は「STEM」であると気がつく。

「STEM」はグレイとアシャが襲われた現場の録画を解析し始めた。

その結果、男の手首には刺青が入っていることがわかった。

さらにその刺青から、男がサークという名前であることやその住所まで判明する。

グレイはその住所へ向かい、サークの家に侵入することに成功。彼の家で、付近のバーにさらなる手掛かりがあることを知る。

しかし、ちょうどそのタイミングで、サークが自宅に戻ってきて、主人公に襲いかかる。

そんなとき、助けになってくれたのは「STEM」だった。

「STEM」は、グレイの意思に関係なく彼の身体を操作することができた。グレイは「STEM」のその圧倒的な身体能力でサークを刺殺。

彼は「STEM」のおかげで超人的な能力を手に入れたのだった。

映画『アップグレード』ストーリー(転)

グレイはバーを訪れた。アシャを殺害した犯人を探すためだ。

「STEM」を使った格闘の末、妻を殺したのは「フィスク」という男だと判明する。

フィスクの家に侵入したグレイはあることに気が付く。

フィスクもまた、グレイと同じように「STEM」を埋め込まれていたのだ。

フィスクは、「アップグレード」した者同士仲間になろうと主人公に誘いかける。

誘いを拒否したグレイはフィスクへの復讐のため、彼に襲いかかる。

「アップグレード」された物同士の超人的な戦いの末、勝利を勝ち取ったのはグレイだった。

復讐を終えたかのように思われたが、「STEM」はフィスクの通話履歴を調べるようグレイに言う。

そこにあったのは、「STEM」の発明者エロンからの着信だった。 通話履歴を聴くと、エロンはこう言っていた。

「フィスク、早くグレイを殺せ」

グレイを殺すように指示していたのはエロンだったのだ。

映画『アップグレード』ストーリー(結)

謎を究明するため、グレイはエロンの家を訪れた。

この頃、「STEM」はもはやグレイの意思とは関係なくグレイの体を操作しはじめるようなっていた。

そんな中、エロンは、自分が企業の代表ではないと打ち明ける。エロンいわく、彼も自分が開発した「STEM」の傀儡でしかないのだという。

さらに彼は衝撃の事実を打ち明ける。 グレイの身体に「STEM」を埋め込んだのは、「STEM」自身の命令によるものだった。 身体を望んでいたのは、グレイではなく「STEM」だったのだ。

グレイは、妻が殺されるように仕向けたのも「STEM」だったことに気が付く。

しかし、すべてはもう遅かった。

彼の中にいたグレイの人格は、ついに消えてしまった。

グレイを完全に支配した「STEM」が、その場を立ち去っていく。